書道における流派と会派について②
書道の会派とは
書道の「会派」は、特定の師や流派を源流とする、現代的な書道団体を指す言葉として使われることが一般的で、会派は書風や理念が共通する書家が集まる団体で、多くは、公募展を開催する大きな書道団体に所属している。
現在、書道界には“○○会”という多くの団体があり、流派よりも会派という言葉がよく使われ、会派によって書く文字や特徴が異なる。
例えば、日本書芸院に登録されている会派には21派から成る「漢字会派」、17派から成る「かな学会」、「篆刻会派」がある。
「漢字会派」はその名の通り漢字を書く会派であり、「かな学会」は漢字ではなくひらがなを書く会派で、「篆刻会派」は、署名印である落款などに用いる印に刻す文字(篆書)を書く会派である。
そのため、入りたいと思える会派がなければ自分で立ち上げる人もいるので、現在では複数の書道の会派が存在している。
その中でも大きく二つの会派に分けることができる。
主な書道会派
芸術系の会派
一つ目の会派は芸術系と呼ばれる会派。
有名なものだと、「毎日書道会」がある。
まさにアートのような筆法が特徴で、芸術的なセンスが求められる会派。
「型にはまらない、おしゃれな文字を書けるようになりたい」という方には芸術系の会派がオススメ。
芸術系の場合、一般的な師範を取ることを目指す人は少なく、書道展での受賞歴の有無によってその道の先が決まってくるといえる。
実際に自己流の先生が独立されて教えている形式が多く、また、近代詩文書の要素が強い会派が好みならば「芸術系」がオススメである。
この他に
・創玄書道会
・日展(正式名称:日本美術展覧会)
・産経国際書会
・謙慎書道会
といった会派が存在している。
教育系の会派
もう一つは教育系の会派があげられる。
この教育系の会派には、「日本書道教育学会」が有名。
芸術系の書体とは全く異なり、漢字とかなを調和よく書いた調和体が特徴の会派。
誰でも読める美しい字を重視して学びたい方や、王道の書道のような純粋さを求めている方には教育系がオススメである。
その他に
・書壇院
・日本教育書道連盟
・日本習字教育団体
・清風会
・日本書写技能検定協会
といった様々な会派が存在している。(ワゴコロHPより)
もしご自身が書道教室に通われていたりこれから通う予定の方はその教室がどの会派に属しているのか、その歴史についても確認して見るのもこれからの役に立つに違いない。

